
「AutoCADに補助金は使えるの?」「LT版がなくなったけど何を買えばいい?」「設計事務所や製造業でも申請できる?」——この記事はそんな疑問をすべて解決します。
💡 この記事でわかること
デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)を使えばAutoCADを実質半額で導入できます。ライセンス種類の比較から申請フロー、業種別の採択のコツまで、2026年最新情報で徹底解説します。
1. AutoCADの現行ライセンス整理|LT版は販売終了、今は2択
AutoCAD LTはもう買えない
以前は「廉価版」として広く使われていたAutoCAD LTですが、2021年6月をもって新規サブスクリプションの販売が終了しました。現在、Autodesk社が提供するAutoCADの選択肢は以下の2製品のみです。
⚠️ AutoCAD LTについて
すでに永久ライセンスを所有している方は継続利用できますが、新規購入は不可です。中古品(フリマ・オークション)での購入はライセンス移転リスク・サポートなしなど危険が多く推奨しません。
現行の2製品
| 製品 | 主な機能 | 対象ユーザー | 価格帯(年額目安) |
|---|---|---|---|
| AutoCAD(レギュラー版) | 2D作図・3Dモデリング・AI機能(スマートブロック等) | 汎用設計・幅広い業種 | 約7〜9万円/年 |
| AutoCAD Plus(業種別ツールセット付き) | 上記+建築・機械・電気・土木等7種の専用ツール | 業種特化の設計業務 | 約14〜18万円/年 |
💡 契約期間の選び方
AutoCADのサブスクリプションは1か月・1年・3年の3プランです。単価は「1か月>1年=3年」の関係になっており、継続利用が見込める場合は1年または3年契約がコスト面で有利です。
2. AutoCAD vs AutoCAD Plus|どちらを選ぶべきか
| 比較項目 | AutoCAD | AutoCAD Plus |
|---|---|---|
| 2D作図・3Dモデリング | ✅ | ✅ |
| AI機能(スマートブロック等) | ✅ | ✅ |
| 建築設計ツールセット(Architecture) | ✕ | ✅ |
| 機械設計ツールセット(Mechanical) | ✕ | ✅ |
| 電気設計ツールセット(Electrical) | ✕ | ✅ |
| 土木・インフラ(Civil) | ✕ | ✅ |
| プラント設計(Plant 3D) | ✕ | ✅ |
| 年額コスト(目安) | 約7〜9万円 | 約14〜18万円 |
選択の基準
- AutoCADで十分な場合:汎用2D/3D設計が中心、業種特化ツール不要、コスト重視
- AutoCAD Plusが向いている場合:建築・機械・電気・土木など専門分野の設計業務、専用ファミリ・部材ライブラリを多用する
💡 補助金申請との相性
どちらもデジタル化・AI導入補助金の対象になり得ます。AutoCAD Plusの業種別ツールセットは業務改善効果を数値で説明しやすく、申請書が書きやすい側面があります。
3. AutoCAD導入に使える補助金・助成金4選
| 制度 | 補助上限 | 補助率 | AutoCAD適合 | 法人1年目 | 採択率目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| デジタル化・AI導入補助金2026 | 最大450万円 | 1/2〜2/3 | ◎ 直接対象 | ✅ | 枠による |
| 東京都 デジタル導入促進補助事業 | 最大150万円 | 1/2〜2/3 | ◎ ソフト対象 | ✅(都内限定) | 比較的高め |
| ものづくり補助金 | 最大4,000万円 | 1/2〜2/3 | △ 設備導入と組み合わせ | ✅ | 40〜50% |
| 小規模事業者持続化補助金 | 最大200万円 | 2/3 | △ 販路開拓目的のみ | ✅ | 約50% |
4. デジタル化・AI導入補助金2026|AutoCADを半額で導入する手順
デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)は、中小企業・小規模事業者がITツールを導入する費用の一部を国が補助する制度です。AutoCAD・AutoCAD Plusはいずれも、IT導入支援事業者(ベンダー)経由で申請することで補助対象になり得ます。
申請枠と補助額
| 申請枠 | 補助額 | 補助率 | 機能要件 |
|---|---|---|---|
| 通常枠A | 5万円〜150万円未満 | 1/2(最低賃金近傍事業者は2/3) | 1プロセス以上 |
| 通常枠B | 150万円〜450万円以下 | 1/2(最低賃金近傍事業者は2/3) | 4プロセス以上 |
| インボイス枠 | 最大50万円 | 3/4〜4/5 | 会計・受発注・決済機能(CADは対象外) |
💡 AutoCADはどの枠で申請する?
AutoCAD・AutoCAD Plusは設計・図面管理ソフトとして通常枠(AまたはB)で申請するケースがほとんどです。インボイス枠は会計・受発注・決済系ツール向けのため、CADには適用されません。
補助額シミュレーション
| 導入パターン | 年間費用(目安) | 補助額(補助率1/2) | 自己負担 |
|---|---|---|---|
| AutoCAD 1年契約 | 約8万円 | 約4万円 | 約4万円 |
| AutoCAD Plus 1年契約 | 約16万円 | 約8万円 | 約8万円 |
| AutoCAD Plus 2年分 | 約32万円 | 約16万円 | 約16万円 |
| AutoCAD Plus+周辺ソフト複数 | 約150万円以上 | 最大75万円〜 | 75万円〜 |
申請フロー(必ずこの順番で)
- GビズIDプライムを取得(約2週間。今すぐ申請開始を)
- IT導入支援事業者(ベンダー)を選定・相談。AutoCADを取り扱い、補助金申請サポート実績のある事業者を選ぶ
- 導入するITツールを確定。ベンダーと連携し、登録済みツールであることを確認
- 交付申請(jGrants経由。ベンダーと共同申請)
- 採択・交付決定を受ける ← ここより前に発注・購入してはいけない
- AutoCADを契約・導入
- 実績報告・効果報告(導入後も数年間の報告義務あり)
⚠️ 再申請時の注意(2022〜2025年に申請済みの方)
IT導入補助金2022〜2025で交付決定を受けた事業者が再度申請する場合、新たな申請要件が追加されています。また、以前と同一プロセスのソフトウェアを導入する場合は完全一致で不採択になるケースがあります。必ず最新の公募要領を確認してください。
5. 業種別|採択されやすい申請書の書き方のポイント
CAD・CAEは「設計品質の向上・作業時間の削減・属人化の解消・人手不足対策」など、数値で表現しやすい改善効果を示しやすく、補助金との相性が高い分野です。
| 業種 | 推奨製品 | 申請書で使いやすい改善効果の表現例 |
|---|---|---|
| 建築設計事務所 | AutoCAD Plus(Architecture) | 図面作成工数を○○時間/案件削減、確認申請書類の自動生成でミス率○%低減 |
| 機械・製造業 | AutoCAD Plus(Mechanical) | 部品図作成時間を○○%短縮、標準部品ライブラリ活用でトレース作業を削減 |
| 電気設備業 | AutoCAD Plus(Electrical) | 配線図作成の自動化により設計ミスを○件/月削減、図面修正工数○%削減 |
| 土木・建設業 | AutoCAD Plus(Civil) | 測量データの図面化を自動処理、現場図面の修正・共有工数を○時間削減 |
| 設計フリーランス・小規模事務所 | AutoCAD(レギュラー版) | クライアントへの図面納品時間を○日短縮、受注可能案件数を○%増加 |
✅ 採択のための3つのポイント
① 現状の課題を具体的な数字で示す:「図面1枚あたり平均○時間かかっている」「月○件の修正依頼が発生している」
② 導入後の改善効果を定量的に記載:「○%の工数削減」「年間○万円のコスト削減」
③ 賃金引上げ計画と組み合わせる:一定の賃上げ計画を示すことで加点が得られる枠がある
6. 東京都の中小企業デジタル導入促進補助事業との違い
| 比較項目 | デジタル化・AI導入補助金(国) | 中小企業デジタル導入促進補助事業(東京都) |
|---|---|---|
| 運営 | 経済産業省・中小企業庁 | 東京都中小企業振興公社 |
| 対象地域 | 全国 | 東京都内事業者のみ |
| 補助上限 | 最大450万円 | 最大150万円 |
| 補助率 | 1/2〜2/3 | 1/2(小規模・環境負荷軽減は2/3) |
| 申請方式 | IT導入支援事業者経由で申請 | jGrantsで自社直接申請 |
| AutoCADへの適合 | ◎ 登録済みツールなら対象 | ◎ クラウド型ソフト等が対象 |
| 令和8年度 申請期間 | 通年(締切複数回) | 2026年6月11日〜7月3日(第1回) |
✅ 両方の制度を使うことはできる?
原則として同一経費への重複補助は不可です。ただし「異なる経費・異なるソフト」に対して別々の制度を使うことは制度上可能な場合があります。具体的なケースは各事務局に確認してください。
7. 補助金申請の大原則|やってはいけないNG行為
| NG行為 | リスク |
|---|---|
| 交付決定前にAutoCADを購入・契約する | その経費は補助対象外。採択されても補助金を受け取れない |
| IT導入支援事業者を経由せず直接申請しようとする | デジタル化・AI導入補助金はベンダー経由が必須。直接申請は受理されない |
| 補助金を「当てにした」資金計画を立てる | 後払い制のため、まず立て替えが必要。入金まで数か月かかる |
| 実績報告・効果報告を怠る | 補助金の返還を求められる場合がある |
| AutoCADの学生版を業務で使用 | ライセンス違反・訴訟リスク。補助金とは無関係に厳禁 |
🔑 鉄則:先に採択・交付決定 → その後に発注・購入
補助金はすべて「後払い」かつ「事前承認制」です。AutoCADを先に購入してから補助金を申請しようとするのは絶対にNGです。
8. 2026年 申請カレンダー
| 時期 | やること | 対象制度 |
|---|---|---|
| 今すぐ | GビズIDプライムの取得申請(約2週間かかる) | 全制度共通 |
| 今すぐ〜随時 | IT導入支援事業者(AutoCAD取扱ベンダー)を選定・相談 | デジタル化・AI導入補助金 |
| 6月11日〜7月3日 | 申請受付(東京都事業者) | 中小企業デジタル導入促進補助事業(第1回) |
| 通年(締切複数回) | 交付申請 → 採択 → AutoCAD導入 | デジタル化・AI導入補助金2026 |
| 通年 | 商工会議所相談 → 経営計画書作成 → 申請 | 小規模事業者持続化補助金 |
9. まとめ|AutoCAD導入の最短ルート
| 質問 | 結論 |
|---|---|
| AutoCAD LTはまだ買える? | ✕ 2021年6月に新規販売終了。今はAutoCAD or AutoCAD Plusの2択 |
| どちらを選ぶべき? | 汎用設計→AutoCAD、建築・機械・電気・土木→AutoCAD Plus |
| 補助金で半額になる? | ✅ デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠)で補助率1/2〜2/3 |
| 最も使いやすい制度は? | デジタル化・AI導入補助金2026(全国対象・上限450万円) |
| 東京都内の事業者は? | 中小企業デジタル導入促進補助事業(最大150万円)も併せて検討 |
| 申請の大原則は? | 交付決定前にAutoCADを購入しないこと。後払い・事前承認制 |
✅ 今すぐやること(優先順位順)
① GビズIDプライムを取得(すべての電子申請の前提)
② AutoCADを取り扱うIT導入支援事業者に相談(ベンダー選定が申請の第一歩)
③ 導入目的・改善効果を数値で整理(採択率を高める最重要作業)
④ 交付決定が出るまでAutoCADを購入しない
※本記事は2026年5月時点の公式情報をもとに作成しています。制度内容は変更される場合がありますので、申請前に必ず各公式サイト・公募要領をご確認ください。
参考:デジタル化・AI導入補助金2026|中小企業デジタル導入促進補助事業|Autodesk AutoCAD
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