「ホームページを自分で作りたいけど、何から始めればいいかわからない」「WordPressとWixどっちがいいの?」「業者に頼む前に自分でやってみたい」——そんな中小経営者・個人事業主・これから独立する方へ。ツール選びの基準から見落としがちな注意点まで、お伝えします。
「ホームページを自分で作りたい」——今はそれができる時代です。WordPressも、Wixも、Jimdoも、ペライチも、無料または格安で始められます。
ただ、選び方を間違えると「検索に出てこない」「業者に引っ越しできない」「解約できない」という問題が後から出てきます。最初に知っておけばよかった——そうならないために、この記事を書きました。
ツール別の正直な評価と、業者に依頼する場合に必ず確認すべき「引っ越しの可否・データの所有権」まで、まとめてお伝えします。
まず知っておくべき「難しさの地図」
ホームページを自分で作る方法は大きく3つの難易度に分かれます。最初にここを把握しておくことが、ツール選びの失敗を防ぐ最大の近道です。
WordPress
サーバー契約・ドメイン取得・インストール・テーマ設定が必要。初心者が「今日始めて今日公開」は難しい。ただし自由度と将来性は最高。SEO・引っ越しに最も強い。
Wix / Studio
ドラッグ&ドロップで直感的に作れる。デザインの自由度が高い。Wixは3社の中でSEO設定が最も充実。Studioはデザイン性が高いが初心者にはやや難しい。
Googleサイト / Jimdo / ペライチ
登録してすぐ作れる。特にGoogleサイトは無料・広告なし・Googleアカウントさえあればすぐ公開できる。まず試したい人に最適。
はじめての方には「Googleサイト」から始めることをおすすめします
無料・広告なし・Googleアカウントだけで始められる・スマホからも編集できる——これだけ揃ったツールは他にありません。「まずホームページを持つこと」の第一歩として、Googleサイトは最もハードルが低い選択肢です。本格的なツールへの移行は、ホームページに慣れてからで十分です。

「何を優先するか」で選ぶべきツールが変わる
🔍 目的別セルフ診断:あなたはどのタイプ?
→ Googleサイト(無料・広告なし・今日から公開可能)
→ Wix(デザイン自由度高・SEO設定充実)またはStudio(デザイン性最高・やや難しい)
→ ペライチ(日本製・LP特化・決済機能あり・ITが苦手な方でも扱いやすい)
→ WordPress一択。難しいが、長期的な資産になる唯一の選択肢
→ WordPress制作を選ぶ。契約前にデータ所有権・移管の可否を確認する
ツール別・評価
Googleサイト(Google Sites)
はじめての方に最もおすすめ。無料・広告なし・今日から公開できる
Googleが提供する無料のウェブサイト作成ツールです。Googleアカウントがあれば今すぐ無料で始められ、多くの無料サービスと違って広告が一切表示されません。スマートフォンからも更新でき、Google ドライブ・Google フォーム・YouTubeなどのGoogleサービスとシームレスに連携できます。
デザインの自由度はWixやStudioには劣りますが、「まずホームページを持つ」という最初の一歩としては、これ以上ないシンプルさです。Googleカレンダーを埋め込んでイベント情報を更新したり、Googleマップで店舗の場所を示したりと、小規模ビジネスには十分な機能が揃っています。
注意点は、デフォルトのURLが「sites.google.com/view/〇〇」という長いURLになることです。ビジネス用途では独自ドメイン(例:yourcompany.com)の設定を推奨します。独自ドメインを設定することで信頼性とSEO効果が大幅に向上します。
初めてホームページを作る方。費用をかけずまず試したい方。Googleのサービスをよく使っている方。スタッフと共同管理したい方
おしゃれなデザイン。高度なSEO設定。ECカートや予約システム。将来の他ツールへの引っ越し(データ移行はできない)

Jimdo(ジンドゥー)・ペライチ
ITが苦手でも使える。ただしSEOと引っ越しには限界がある
Jimdoはドイツ発のホームページ作成ツール、ペライチは日本製のLP(1ページ)特化ツールです。どちらもITが苦手な方でも扱いやすく、登録してすぐにサイトを作れます。
SEOについて正直に言うと:Jimdoはtitle・descriptionなど基本SEO設定に対応していますが、高度な制御には限界があります。ペライチはtitle・description・OGPの個別設定に対応しており、地域名+業種で検索される地域ビジネスには十分な機能です。ただし、WordPressと比べると検索流入を積み上げる力は弱いと言えます。
最大の注意点は「引っ越し(データ移行)の難しさ」です。JimdoやペライチからWordPressなど他のツールに移行しようとすると、コンテンツを手作業でコピーする必要があります。「始めるのは簡単、でも抜け出すのも一苦労」——これがノーコードツール全般の現実です。
とにかく簡単に始めたい方。ペライチはLP(集客ページ)1枚作りたい方。地域ビジネスで近隣からの集客が目的の方
本格的なSEOでの集客。将来のWordPressへの移行。大量ページの追加・ブログ運営
Wix(ウィックス)・Studio(スタジオ)
デザイン自由度が高い。WixはSEOも比較的充実。ただし引っ越しはできない
Wixはイスラエル発、世界2億人以上が利用するホームページ作成ツールです。ドラッグ&ドロップで自由にレイアウトを組める点、ECカート・予約システムなどの拡張機能が豊富な点が強みです。
SEOについては3社の中で最も充実しています。各ページのメタタグ・OGP・構造化データ・URLスラッグを詳細に設定可能で、301リダイレクトにも対応。「検索流入をメインの集客チャネルにするなら、Wix以外は物足りない」と言われるほどです。
Studioは日本のスタートアップが開発したノーコードツールで、デザイン性の高さが最大の特徴です。ただしStudioのSEO機能はWixほど充実していないというのが現状の評価です。デザインを優先したい方・制作会社に依頼するケースには向いていますが、SEOで集客したい方はWordPressの方が現実的です。
Wix・Studioとも、他のツールへのデータ移行・引っ越しは原則できません。一度始めたら、そのプラットフォームを使い続けることが前提になります。
デザインにこだわりたい方。ECカートや予約機能が必要な方。Wixは中程度のSEOも同時に対応したい方
WordPressへの将来の移行。本格的なブログ・コンテンツSEO。自社サーバーへのデータ持ち出し

WordPress(ワードプレス)
自分で作るのは難しいが、長期的な資産になる唯一の選択肢
世界中のウェブサイトの約43%がWordPressで動いていると言われています。オープンソースのため無料で使えますが、別途レンタルサーバー(月額1,000円前後)とドメイン(年額1,000〜2,000円)の契約が必要です。インストールから初期設定、テーマの選択まで、初心者が「今日始めて今日公開」するのは現実的に難しいです。
しかしWordPressには他のツールが持てない2つの決定的な強みがあります。
①SEOの強さ:プラグイン(Yoast SEOなど)を使った細かなSEO設定が可能で、コンテンツを積み上げることで検索流入を増やしていける唯一の現実的な選択肢です。
②引っ越しの自由:データはすべて自分のサーバーに存在します。別のサーバーに移行することも、別の制作会社に依頼することも、自分でカスタマイズすることも自由です。「将来的に業者に任せたい」「リニューアルしたい」という時に、この自由度は大きな差になります。
SEOで集客したい方。ブログやコンテンツを継続的に発信したい方。将来的に本格運用・業者委託を考えている方
今日すぐ公開。専門知識なしでの自力構築。初期設定の簡単さ(最初だけが大変)
見落としがちな重要ポイント:「引っ越しできるか」を必ず確認する
ホームページを選ぶとき、多くの人がデザインや料金だけを比べます。しかし「将来このサービスをやめたとき、データを持ち出せるか」を確認することは、同じくらい重要です。
特にノーコードツール(Wix・Jimdo・ペライチ・Studio)は、そのプラットフォームに「囲い込まれる」構造になっています。始めるのは簡単ですが、他のツールや他の会社に移ろうとすると、コンテンツをゼロから作り直すことになります。
🚚 ツール別「引っ越し(データ移行)」の可否
◎ 最も自由。別サーバーへの移行・別CMSへの移行・データの書き出しが可能。業者を変えてもデータは自分のもの
✕ 他ツールへのデータ移行は原則不可。Wix内での引っ越し(サーバー移行)はできるが、WordPressなどへのデータエクスポートはできない
△ データエクスポート機能はあるが、他ツールにそのまま移行するのは難しい。コンテンツは手作業での移植が必要
✕ 作成したページデータの外部への書き出しは基本的にできない。解約すればサイトは消える
✕ クラウド型のため、データの持ち出しは原則不可。デザインデータをそのまま他ツールに移すことはできない
△ Googleの各サービスデータは保持されるが、デザイン・レイアウトを他ツールに移すことはできない
業者に依頼する場合も「引っ越し可否・データ所有権」は必ず確認する
「自分で作るのは難しいから業者に頼もう」と考えたとき、ツールの選択と同じくらい大切なのが「データの所有権」と「将来の移行可能性」の確認です。
業者がWordPressで作れば、将来別の業者に変えてもデータはそのまま使えます。しかし業者が独自のシステムや閉じたプラットフォームで作った場合、業者を変えた途端にゼロからやり直しになることがあります。
- 何のCMS(システム)で作るか確認した(WordPressが最も引っ越ししやすい)
- サーバー・ドメインは自社名義で契約するか確認した(必ず自社名義にする)
- 完成後にデータ(ソースコード・画像・データベース)を渡してもらえるか確認した
- 著作権が自社に譲渡されるか確認した(契約書に明記があるか)
- 業者を変えた場合でもサイトを継続利用できるか確認した
- 月額・リース契約の場合、解約後にサイトはどうなるか確認した
- 「独自CMSで作ります」「専用システムです」と言われた場合は要注意
全ツール比較表:2026年版
| ツール | 難易度 | 費用の目安 | SEO | デザイン自由度 | 引っ越し可否 | おすすめの人 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Googleサイト | 🟢 簡単 | 無料(独自ドメインは別途) | △ 基本のみ | △ 低め | △ 困難 | まず試したい・費用ゼロで始めたい |
| ペライチ | 🟢 簡単 | 無料〜月2,980円 | △ 地域SEO向き | △ LP特化 | ✕ 不可 | LP1枚・集客ページを手軽に作りたい |
| Jimdo | 🟢 簡単 | 無料〜月4,900円程度 | △ 基本のみ | ○ 中程度 | △ 困難 | ITが苦手・シンプルに始めたい |
| Wix | 🟡 中程度 | 無料〜月3,800円程度 | ○ 比較的充実 | ◎ 高い | ✕ 不可 | デザイン重視・SEOもある程度必要 |
| Studio | 🟡 やや難 | 無料〜月3,500円程度 | △ 限定的 | ◎ 最高レベル | ✕ 不可 | デザイン最優先・制作会社への依頼向き |
| WordPress | 🔴 難しい | サーバー月1,000円〜+ドメイン年1,500円〜 | ◎ 最強 | ◎ 最高 | ◎ 最も自由 | SEO集客・長期運用・将来の業者依頼も視野 |
まとめ:「今すぐ」か「将来」かで選ぶツールが変わる
ホームページを自分で作るツール選びは、「今すぐ簡単に公開したい」か「将来的にSEOで集客したい・業者に任せたい」かで、最適解がまったく変わります。
まず試してみたい方はGoogleサイトから。本格的な集客を目指すならWordPressを最終目標に。業者に依頼する場合は、必ずWordPressでの制作・データ所有権の確認・ドメインの自社名義化の3点を徹底してください。
📌 目的別・あなたへの最終提案
- まず無料で試したい・今日から公開したい → Googleサイト(Googleアカウントだけで今日から公開可)
- LP(集客ページ)1枚を手軽に作りたい → ペライチ(日本製・シンプル・決済機能あり)
- デザインにこだわりたい・中程度のSEOも必要 → Wix(3社の中でSEO設定が最充実)
- SEOで集客したい・ブログで情報発信したい・将来業者に任せることも考えている → WordPress(難しいが、これ一択)
- 業者に依頼する場合 → WordPressでの制作を指定・ドメインは自社名義・データ所有権を契約書に明記
- 今使っているツールから引っ越ししたい → WordPressへの移行が最も現実的。よろず支援拠点で専門家に相談
参考・出典
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